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悪徳業者の手口

ケース1…ひとり暮らしの女子大生 A子さんからの相談

A子さんは好奇心から出会い系サイトに手を出したところ、思い込みの激しい男に付きまとわれることになった。
携帯電話番号しか教えていないのに、男はA子さんの住所や大学名まで知っている様子で、恋人気取りの電話が頻繁にかかってくるようになった。

不安のあまりバイトにも大学にも行けなくなったA子さんは、何かの雑誌でストーカーによる盗聴の記事を読んだことを思い出した。
電話帳とインターネットで調べたA子さんは、自分の住所から最も近いと思われる業者に連絡。


事情を説明したところ、業者からは「それは間違いなく盗聴されています」との返事だった。 見積もり金額は交通費別途で10万円ちょうど。

一日でも早く不安を解消したかったA子さんは、迷わず調査を依頼。翌日、さっそく業者が訪れて調査を開始した。
アンテナの伸びた小さな機械を手に持ちながら、ワンルームのA子さん宅をウロウロと調べまわった。所要時間は10分強。


調査結果は「盗聴器無し」。間違いなく盗聴器があると業者が言ったはずなのに、とA子さんが問いかけても「昨日の電話を相手が盗聴していて、既に盗聴器を取り外された可能性がある」と答えられた。

何となく腑に落ちない感想を持ったA子さんだったが、特に反論できるだけの根拠もない。言われた通りに料金を支払い、それを受け取った業者は帰って行った。


この点に注意 !

自然にストーカー被害は収まったけど、業者がちゃんと調べてくれたのか不安という相談。 これには返答に困りました。

悪徳かもしれないが悪徳とも言い切れない、かなり微妙なラインです。この業者に非難されるべき所があるとすれば、「盗聴されていると最初に言い切った」「ハンディ型の機材(恐らくは広帯域受信機)だけで調査を終えた」という2点かと思われます。

この他、ワンルームで10万円という調査料金は高すぎるとも思えますが、このあたりは業者によって様々なので悪いとも言い切れません。

少なくとも、調査料金が相場より高額で、依頼者への応対が不適当で、調査技術が極めて低い業者であることだけは間違い無さそうです。

ここで更に問題になるのは、A子さんが携帯電話番号しか教えていなかったにも関わらず、相手の男がA子さんの住所まで割り出していたという事実でしょう。


男が調査会社などに頼んでA子さんの個人情報を入手していた可能性も少なくありません。

単に「盗聴されている」という先入観からでなく、ちゃんと「ストーカー対策」全般から考えるべきだったケースと言えます。この業者も経緯は知っていた訳ですから、そのあたりまでA子さんに教えるくらいのアフターケアが欲しかったところです。

電話帳で大きく宣伝している業者でも、高い調査技術を持っているとは限りません。
むしろ莫大な広告費をまかなうため、普通よりも高額な調査料金にしている場合もあります。


また、専門業者と見せかけて、仕事の無い探偵などが片手間で盗聴発見を行っている場合も少なくありません。
仮に調査料金が同じだったとしても、盗聴発見業者の技術レベルや誠実さは、一般人の皆さんが予想している以上に大きな違いがあるということを憶えておくと良いでしょう。


ケース2住宅街に暮らす主婦 B子さんからの相談

自宅の庭で洗濯物を干している時、盗聴発見業者を名乗る男性に「お宅から盗聴電波が出ているので調べさせてもらえますか?」と聞かれた。

そんなバカな、と思いつつも「付近の住宅を全て回りましたが、間違いなくお宅から出ています。 今すぐ撤去しないと生活が全て覗かれますよ」との言葉に不安を感じ、とりあえず調べてもらうことにした。
B子さん宅に入った業者は、アタッシュケースから黒いノートPC(らしきもの)や、アンテナの付いた四角い機械を取り出し、ヘッドホンを頭部に付けた。


B子さんの話では、ノートPCらしきものの画面には心電図のようなギザギザの波が見えていた、とのこと。業者は最初に1階を調べ、次に2階へ機材を持って上がって調べていた。

メモ用紙にボールペンで意味の分からない図形や計算式などを書いた業者は、「分かりました。1階の天井裏に仕掛けられているようです」と言った。 工具箱を持って和室の押し入れから天井裏を覗き込んだ業者は、ものの10分程度で作業を完了。


「見てください。これが取り付けてありましたよ」とB子さんに盗聴器のような物体(コードが付いた小さな箱だったらしい)を見せた。この物体を軽く叩くと、業者が持っていた小型受信機にも同じ音が入ってくる。
どうやら本当に盗聴器だったらしい。
安心してお礼を述べたB子さんに対し、業者は「調査料金と撤去費用、合わせて14万円の請求になります」と話した。

業者は調査前に「調査料金は5万円です」と言っていたのだが、撤去費用がかかって14万円という額になったらしい。

請求額に驚いて「最初の見積もりと違うしそんな大金は払えない」、と渋るB子さん。

しかし業者は「あなたが調査を了承した時点で契約は成立しています。こうして実際に盗聴器が出てきた訳ですから、キャンセル扱いは出来ません。 どうしてもというなら契約違反で訴えることになりますが、よろしいですか?」と少し強めの口調で言った。

混乱したB子さんは結局、この業者の言いなりに支払いを済ませてしまった。この時は月初めで、銀行から下ろしてきて間もない生活費から支払うことになった。
料金を受け取ると業者は、ほとんど無言でB子さん宅から立ち去ったという‥‥。

この点に注意 !

これは悪徳業者の手口であると断定しても構わないケースです。
依頼者からの問い合わせを待つのではなく、業者が自分から出かけて盗聴発見を行う「流し」の悪徳業者による被害が急増した時期がありました。
現在は一時期に比べて被害件数も減ってきているそうですが、まだまだ無くなった訳ではありません。


この手の業者に共通なのは、「依頼者(被害者)に恐怖心を持たせて、調査依頼を急がせること」です。

なかなか調査依頼をしてくれない人に対しては、家庭のコードレス電話を受信して聞かせることによって「ほら、電話も盗聴されていますよ」と信じ込ませる手口も多いようです。

コードレス電話と盗聴は基本的に無関係なのですが、知識の無い一般人が目の前で見せられると、なかなか否定できないもの。このあたりは、悪徳業者も良く考えています。

また、最初に提示した料金と後で請求する料金が違うのはかなり問題です。まともな業者であれば、撤去料金等、別途費用がかかる可能性のある場合には、事前にきちんと説明するはずです。


B子さんの大まかな記憶からは詳しく分かりませんでしたが、この業者が行った調査は、単なるパフォーマンスだった可能性の方が高いと思われます。

「1階と2階で調べて、その中間に反応が出たから設置場所は天井裏に違いない」と言い切れるほど盗聴器は単純ではありません。しかも、依頼者から確認を得ることなく勝手に取り外してしまった点が、かなり悪徳業者の可能性を匂わせます。

業者自身が持ち込んだ盗聴器を、いかにも「発見」したかのように見せかける手口は、今も昔も主流です。


流しで営業をしている業者の全てが悪徳という訳でもありませんが、すぐに調査を許してしまった点はB子さんのミスでした。

もっと警戒すべきだったでしょう。例えば「兄が無線機メーカーに勤めておりますから、兄に相談してから判断します」といった感じで問いかけてみれば、ほぼ全ての悪徳業者は退散します。

これらのケースに限らず、悪徳業者には一人でいる女性が多く狙われます。

無線など機械全般に対する知識が少ない、盗聴への恐怖心が強い、近所へ噂が広がるのを恐れて泣き寝入りする場合が多い、といった悪徳業者にとっての好条件を満たしているからでしょう。


悪徳業者の手口をできるだけ多く知って、いざという時には冷静な対応を心がけてください。

(参考) 悪徳業者・低技術力業者の見分け方 チェックポイント

調査前

  • 絶対に盗聴器があると断言して依頼させる
  • 「お宅から盗聴波が出ています」というチラシを投函する
  • 脅迫的な話し方で調査依頼を急がせる
  • 事前の見積もり金額を出さない(交通費、撤去費用を含む総額)
  • あらゆる盗聴器を100%発見できる、と宣伝する
  • 事務所を持っていない
  • 電話が繋がらない、または連絡先を教えてくれない
  • 調査の時に第三者が立会うことを禁止している

調査中

  • 訪問時に「盗聴発見調査に来ました」と話す
  • 小さなハンディ型の受信機しか持っていない
  • 依頼者のいない場所へ移動したがる
  • 勝手に「盗聴器を見付けた」と言って取り外してしまう

調査後

  • 領収書を出さない
  • 依頼者からの質問に答えない
  • 見積もり金額以外の追加料金を請求する
  • 高額な防犯装置を売り付けようとする

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